平成10年3月12日

Tool Box
小中学校の国際理解教育と情報教育、
環境教育、英語教育のつながり

  北海道、千葉県(1990ー92)でのAET,ハワイ大学院(1992ー95)での世界史専門の経験で、山梨県へ来る時に、ある目的をもって来ました。私は、世界のいろいろな先生方と、総合的カリキュラム、グローバルな学習方法(世界史、環境教育)を作る(開発する)ために、小学校、中学校で働きたいと思いました。
 
  インターネットを使用することは、初めてでしたが、すぐに、世界中にある先生のためのメーリングリスト(電子メールサービス)と、いくつかの国内の小中学校におけるの環境教育プログラムを見つけました。1995年から1998年の間、山梨県中道町、豊富村の小中学校での経験を紹介してみたいと思います。


  アメリカの公立学校より、日本の学校では、なかなか個人的にやってみたいプロジェクトは全職員の理解がないと、うまく実施できないように思います。さらに、3月に学年が終了して、2週間で新学期が始まります。校長先生はたいてい3年間、教諭は5ー6年間位の勤務ですので、一人が受け持っている責任も多く、決まったこと以外はなかなか実施しにくいようです。このような忙しすぎる状況にある先生方に、小中学校における英語、社会科、クラブのこれからする紹介を是非役立てていただきたいと願います。

 
  英語や国際理解教育:  こどもは、英語を使う目的がなければ、あきらめたくなるというのは、ほとんど当たり前のことだと分かります。 AETと会話する理由は役にたちますが十分ではないとおもいます。こどもには違う理由も必要だ思います。インターネットで、外国の学校に連絡をかんたんにできるので、こどもが英語を使う理由はどんどん広がります。使いやすい先生の電子メールサービス(メーリングリスト)で、交換プロジェクトを発表する事ができるし、海外の先生とうまく予定を取り合うこともできます。
  私は、小中学校でいくつかのよい経験があります。子どもたちがいろいろな紹介カード、絵、やビデオを交換しまた。小学校の1年生のクラスでも、面白いプロジェクトができました。向こうの子どもの顔を見る前、私たちが、彼らの顔を想像して、描いてみました。小学校1年生段階でも、外国に対するのイメージをもっています。髪は黄色か茶色、目は青色が多かったです。交換した後写真を見た時、自分たちが想像した顔と違い、自分たちのクラスの友達と似たような顔に気が付きました。活動の後子どもたちにとっては、外国は近い存在になったようでした(担任の先生の報告をご覧ください)。
  高学年と中学年のクラスは、フランス、イタリア、オストラリア、カナダ、U.S.A.、と韓国と交換した事があります。 交換活動をした現在の中学1年生は、小学校6年生の時、交換したフランスの同級生に簡単な紹介カードを送りました。この交換の面白い所は、フランスの子どもたちの趣味が乗馬である事、学校でやったサーカス、町のジャンヌ、ダルクの言い伝えでした(フランスのページを参照してください)。
  中学2年生はアメリカ合衆国のハミルトン、オハイオ州とチノ、カリフォニア州の中学校と電子メールで交換をしました。この子どもたちの英語は第一国語でしたので、私たちの最初のメッセージは自然の日本語で書いてから、英語の先生やAETが英語に直しました。英語に直した手紙をクラスに発表しました。オハイオの子どもたちの夏休み予定について知る事ができて、彼らの学校のウェブページも見ました。ほとんどのオハイオの子どもはヨローッパ系でしたが、チノカリフォニアの子どもたちはアジアから移住して来たばかりの子どもでした。彼らの移り住んだばかりの初めの頃は不安と期待や、新しい友達ができた事を教えてくれました。アメリカの歴史を見るとアメリカ人は本当にいろいろな移住民の話が多いことに気がつきました。 
  韓国交換の面白いことは、韓国のプリクラ、SMAPやV6のような韓国アイドルグループH.O.T.とSechkiesと言う人気あるダンスバンド、そして何人かの子どもたちは対馬について、「この島は私たちの島です」と書きました。今度行われる日本韓国のサッカーワールドカップについて、皆さんは喜びました。笛南中学校の生徒とインチョンの子どもは似てましたが歴史的な意識の違いも感じられました。この交換についてもウェブページを作りました。
  このような子どもが作った物や文章で、面白い学校や地域紹介ウエブ・ページを作れます。中道町と豊富村(中豊)の印象的な紹介ぺージをインターネットにおいてあります(中豊のページを参照してください)。
もう一つのウエブ・ページに役立つ英語教育プロジェクトは中学校1、2年生が作った写真アルバムです。英語の教科書にある文章を質問・答えの形で、少しずつ自分の家族、学校、地域紹介写真アルバムに書いていれました。AETも一人一人のアルバムにコメントや質問もかけます。このアルバムの内容も、学校、地域紹介ウエブ・ページに載せやすいです。自分で1、2年間で作ったアルバムをいつまでも待ちたいという子どももいると思います。

社会科(国際理解・環境教育・情報教育):英語のクラスでやった交換活動は社会科のクラスにも役に立ちます。国際理解は いろいろな活動でなければならないでしょう。
  もし、社会科の先生がインターネットや電子メールを使えるようになれば、国内いくつかのいいで指導がされているプログラムを活用できます。どのようなプログラムかというと、冒険者や考古学者などと子どもたちが、世界にある面白い環境で、世界史や自然環境や経済の勉強をすることです。例えば、ワールド・スクール・ジャパンは、国内の一番伝統があるプログラムで、1993年に高野孝子さんと言う冒険者が北極へ行きながら、インターネットで日本の子どもたちと一緒に面白い現実的な地球環境の話をしました。ミクロネシアの暖かい環境にも活動しています。3週間で、そちらにいる子どもたちや冒険者が歴史、自然環境、日常生活についての話をします。 今年の10月ごろに中道の6年生がミクロネシアプログラムに参加しました。クラス内にコンピューターがありませんでしたが、先生が4人の子どもに届いた電子メールで送られてきたリポートをクラスに発表をしてもらいました。他の学校では毎日給食の時間に放送で発表しているそうです。1回、私たちが職員室で、ノートパソコンをつないで、ミコロネシアの子どもたちとリアルタイムで、その日の食料や自然観察の話ができました。向こうは、電気や電話がなく、自然も豊かだと感じていたところでさえ、いろいろな環境問題があった状況でした。このようなプログラムは社会科や理科でも活用できます。

1997年の夏休みに、中道北小学校のパソコンクラブの3人がコンピューターでのインターネットビデオ電話で私の10才の従兄弟にアパラチアンイン生活についてのタービューもしました。私たちのアパラチアンインアドベンチャーページを御覧ください。

  インターネットは、地域の勉強にも役に立ちます。たくさんの県内のビジネス、町、学校紹介が毎日増えていますので、図書館には特に必要な道具になっています。子どもが聞きたいことがあれば、電子メールで簡単に話ができます。図書館の先生に、電子メールやインターネットの使い方とウエブ・ページの作り方を知らないと、勿体ないでしょう。ウエブ・ページ作りができれば、学校の一番いい研究や地域プロジェクトをウェブ・ページに載せて、次の学年も継続できます。特に、地域の自然環境の勉強は何年間も続けると、いいものになるでしょう。ウエブ・ページに残していけることは理想です。

  クラブ活動: 1996から1998年の間、私は日本の環境庁に指導されているこどもエコクラブサポーターでした。何校の小中学校でエコクラブをつくりましたが、実は、エコテーマは広いので、他のクラブにもこの活動を入れる事ができます。例えば、私の場合は、小学校の英会話クラブ、パソコンクラブ、中学校の科学研究部クラブでエコクラブの活動を取り入れました。それで、環境庁の資料を渡したり、コンピューター活動をしたりできました。国際理解のための活動もありました。 例えば、アースピザの材料の作られている地域、輸入国を調べて、絵に表したりピザを実際に作ったりして、楽しみながら学習します。その外の活動として、自分が住んでいる地域のエコ・マップを作って、地域の学習もしています。また学校の回りの自然について1年を通して調べています。このような活動はAETを通して、外国の様子の違いを知り、自分の地域へ目を向けることをねらいとしています。
  エコクラブに所属している子どもたちは、グローブ(国際自然環境)プログラムに参加できます。地域の天気、水、植物について調べて、インターネットで情報をU.S.A.のN.A.A.S.A.(ナサ)に送ると、ナサでは各国からよせられた情報をまとめて、地図グラフを作り、情報を通してみられるようになっています。グローブ・プログラムに参加するにはエコクラブに参加すると、申し込みの方法がわかります。
  もし、私が校長先生だったら、児童会、生徒会、科学クラブ、パソコンクラブ、英語クラブで、エコクラブに所属するように進めます。両親にも呼びかけて、年に数回は地域の自然について親子学習を開催したいと思います。このような活動を長く続けていく事が大切です。そうすれば、各地のエコマップや地域の昔話のほりおこし、地域の歴史や風土の学習ができ、ウエブページによって、他の地域の人々に知らせる事もできます。うまくできたら、子どもたちにとって、自分が住んでいる地域は、全地球につながっているという事実に気が付くだろ。



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